※今でも忘れられない、Akaneとお客様との物語。全てノンフィクションです。
ある夏の終わりに、初めてNAJA SPAにご来店くださったお客様。
名前はミズキ(仮)さん。
ご新規の方は玄関先で”はじめまして”の瞬間に、走馬灯のようにどんな方かのインスピレーションが来る時が良くあり、それをよく持参している小さなメモ帳にメモするようにしていた。
ミズキさんは、優しく柔らかく、ただ何処か悲しさをまとった女性だった。
とても気さくな方で、和やかなムードでカウンセリングを進められた。
彼女は妊活をしていて、職業は助産師さん。
ご主人は医師として働いており、お互い病院勤務の為、日々想像もつかないほどの緊張感を身に纏い生活していた。
ところがカウンセリングでは、そこまで深く身体については聞かなかった。
というのも、彼女はストレスとは戦いつつも、とても健康そうだった為
問診より触診で身体全体の流れを読みたいと思ったからだ。
子宮骨盤力調整をしながら、緊張と言う名のガスを抜く。
ミズキさんの身体は首が左右で横に向きづらかった。
自律神経の問題だと感じ、深く緩ませるように進めた。
施術中は、助産師の仕事について色々な事を教えてくれた。
出生率は、実はそこまで減ってない事
ただ、低体重の新生児はどんどん増えていっている事。
満潮時の備えなど
ミズキさんが語る助産師の世界観が私は心地よく、興味深くてずっと聞いていたかった。
身体の深部から一番外側の皮膚が柔らかく、緊張が抜けた瞬間に
彼女から、少し言いづらそうな口調である悩みを打ち明けてくれた。
「主人が射精障害かもしれなくて、最後までいく事が出来ないんです」
「医者という責任のある仕事に加えて妊活を意識している事がより彼の重荷になっているのか
射精障害がきっかけでセックスから私達夫婦は遠のいていっている状況で、、、
その行為自体を楽しめば良いじゃん!とはお互いわかっていても、なかなか射精に辿り着く事が出来なくて。それが今少し妊活の壁になっているような気がしています。」
何とパートナーの射精障害で悩む方は、その週に4人目だった。
射精障害はその原因の大半が心因的なものなので、ミズキさんのご主人は当直や呼び出しもよくあるようだったので、原因ははっきりしていた。
ミズキさんはその中でもとても前向きで、2人の性行為を充実させる事が今は1番大切だとわかっていた。
そのお悩みを、聞いた上で
私はすかさず、腰椎から下の下半身をさらに丁寧に矯正していった。
性行為で、まずは彼女が楽しめるように骨盤を調整しながら、内側腿から血流量を高めていく。
腰椎の捻れがかなり大きくなっていたので、足の長さや足首、足裏の負担が大きく出ていたこともあり、ウエストの位置も膝の高さにも差があった。
「今日を機に自分から旦那さんとしたいと思う身体の状態に仕上げました。セックスはイクものではなく、感じるものなのでイカなくてもいいから触れ合おうと提案してみてください」
私がそう伝えると
「わかりました。彼をリラックスさせてあげたいと思えるようになりました。」
と、自分の身体の変化と心のクリアな状態を手にいれ、とても血色のいい温かく色っぽい女性となり、その日はNAJA SPAを後にした。
次回に続く。