妹が3人目を出産しました。
3人目にして初めて、出産前の陣痛が来るたびに痛がる様子を見ることができました。
痛がる姿を見ることができたと書くと、なんだか意地悪な姉のようですが、子宮骨盤力調整を学ぶ上で、子がいないわたしにとっては、出産という神秘的な行為を、少しでも近くで体験してみたかったのです。
1人目、2人目のときは、わたしは仕事で離れた場所に住んでいたので、産まれた報告を待つのみでした。
その時はそれでも十分だったのに、いまはお産にとても興味がある。
本当に不思議な気持ちです。
出産時いつ生まれるかの判定は、左右の体温が揃ったときだと知っていたので、毎日妹に体温を測ってもらっていました。1度以上差がある場合は、まだ生まれるときではありません。
出産した日は、本当に左右の体温が揃った日でした。
36.6度。
陣痛が来たらどうしたら良いか妹に尋ねると、ちょうど仙骨のあたり、おしりの割れ目の上あたりを強くさすってほしいと。さするというよりは押しながら、温める感じ。
陣痛アプリを使って間隔を記録し、10分間隔になったところで病院に電話し、許可が出たので義弟が病院へ送っていきました。
陣痛の間隔が遠のかないように、家中をぐるぐると歩き回ったり、三陰交の部分にあずきとカイロを貼って、お産をすすめることもしたり。
はやく陣痛から逃れたい、ちゃんと生まれてくるのかな、ちゃんと産めるかな
怖い、痛い、と泣きそうに弱音を吐く姿はわたしの知ってる妹のままでしたが、たまに泣いて四つん這いになって耐える後ろ姿は、逞しい母そのものでした。
わたしは、たまに仙骨のあたりを押したり、一緒に呼吸したりすることしかできない
自分の無力さを感じながらも、胸が熱くなる感じもあり、心が騒がしく、がんばれーと応援することに精一杯。
妹の力強さを、生命力を。
新しい命を誕生させようとしている女性の美しさを目の当たりにしました。
3歳と2歳の甥っ子姪っ子は、弟が誕生するのがわかったのか、
「あかちゃんがんばってうんでくるね」
と2人に伝えた後、母親が病院に行くのを泣きながら見送り、そのあとはお利口さんに、お家で一緒に待っていました。
コロナ禍のいまはまだ、家族すら立ち会えず一人でお産するのだとか。
痛いし、怖いし、不安だらけなはずなのに本当に女性は強い。
お産に立ち会ってくださる助産師さんに本当に感謝いたします。
赤ちゃんが産道を通って出てくる瞬間、母親は、あたたかい光に包まれ、聴こえる音も柔らかく、甘い空気が鼻をやさしく通るそうです。
まだ体験したことのない世界。
妹の出産を通して、陣痛に耐えている姿、泣きながら病院に行く姿を目の当たりにしても、
わたしは、子を授かりたい
新しい命をこの世に誕生させてみたい
そんな気持ちになりました。
わたしは、2度流産の経験があります。
28歳のときにわかった子宮内膜症とは8年経ちますが、いまでもうまく付き合っています。
子を授かることを、どこか諦めていたけれど、妹の、逞しく、美しい姿を見て
また、授かりたい
そう思うようになりました。
半ば諦めていた想いに、また灯りをともしてくれてありがとう。
子宮骨盤力調整という技術を通して、また、自らの婦人科系疾患の体験を通して、妊娠を希望するすべての人の力に、少しでもなれるように。
わたしができることすべて、まずは行動していきます。
あかちゃんへ
ようこそ、世界へ!
生まれてきてくれてありがとう。
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