産前産後に本当に必要なサポートとは

セミナー・ワークショップ

アフリカに滞在中、とても沢山の気づきがあった。

私が入った助産の現場は、その町の1番大きい総合病院ではあったものの
設備や道具は不十分だった。

日本の大型病院での出産は、”安全安心”を売りにしているかの様に様々なケースに対応出来るよう装備力では抜群の体制を整えている傍ら、1万キロ離れてはいるが同じ時間を過ごしている別の国では多くの妊婦や胎児が命を落としている。

これは本当に”安心安全”ではないからなのか?

答えはNOでもあり、YESでもある。

YESの見解は何となく想像がつくと思うので、今回はNOについての私なりの意見にフォーカスしていきたいと思います。

このアフリカの現場で道具や設備以上に足りないと思ったのは、愛情だった。
アフリカ人は暑がりなのか?なんなのかよくわからないが、外気温10℃前後でも暖房器具は無く常に窓が開いていて、妊婦さんはいつも寒がっている。
そこで貸し出すブランケットなどは無いので、出産で使う道具は妊婦側が用意してくるのがこの国のやり方らしい。

だとしても、あまりの助産師、ドクター主導過ぎる環境に私だけかも知れないが違和感しか感じられなかった。
マニュアル以下の、ドライな現場。

こんな寒い中で起こる陣痛は、更に痛く感じるだろうし、ボランティアメンバー以外は患者に対してあまり関与している感じも見受けられず、遠くから、いきんで!と現地の助産師は言い放つだけ。

これでは出産自体がトラウマに感じるだろうなと心配になるくらいだった。
(後述すると先日ブランケットを10枚程アルーシャの病院に送った)

方や、自然出産を勧める助産師のアイナ・メイ氏は女性のからだが本来もつ力を最大限に活かし、出産を素晴らしい人生体験にするための数々の知恵と医学知識を伝授している。
私はこの本が伝える本質的な事を理解出来ていたからこそ、未だにあのアフリカの現場に対してやるせない気持ちが残っている。

因みに彼女の本はこちらから⇩

アイナ・メイの自然出産ガイド―こころ・からだ・産科学を活かす知恵 | アイナ・メイ・ガスキン, 大葉 ナナコ |本 | 通販 | Amazon

私は今回のアフリカ滞在期で、自分が本当に助産師になりたいかどうか問うのが目的だったが、助産師にはならない、いや、なれないと言った方が正しいかもしれない。
(助産師の仕事は凄かった。想像を超えていた)

ただ、冒頭でも話した通り、出産には愛情というサポートが必要だ。


(産前産後ケアセラピスト育成講座の様子)

これは綺麗事でも何でもない。愛の結晶を産み落とす時、愛情のサポートが無いなんて冷静に考えれば母子共に精神衛生上良くないのは理解できると思います。

医療資格保持者がこれを理解してくれるなら話は早いが、本質的に理解してくれているならセラピストや、出産を迎える周りの家族達でもいい。

声がけ
タッチセラピー
気遣い
配慮

些細な事でいいと思う。

アフリカにいた時は、”ただ側にいて欲しい”という要望も結構あった。

全ては妊婦さんだけではなく、お腹にいる未来の子供達の為に
大人がその子たちの為に何を残せるのか考えると、愛情を基軸にした行動は時に凄いムーブメントを起こす様にも思える。

『周りの愛情に恵まれて、あなたを出産できた』

と語り継がれる経験になったら
その子ども達も出産のイメージが素晴らしいものになっていくのでは、と考えずにはいられないのです。

産前産後ケアセラピスト育成講座開催!
申し込み受付は11/15迄。

関連記事